2018.9.1@Delft, the Netherlands

みなさん、初めまして。

慶応義塾大学システムデザインマネジメント研究科という大学院の修士一年に在籍している、大野友と申します。

 

 突然ですが、今日一日であなたはどんな新しい発見がありましたか?どんなささいなことでも、大丈夫です。たとえばビニール袋の底を破くとワンピースみたいな形になる、とか。もしそんな瞬間がなかなか訪れないのであれば、あなたは繰り返し起こる日常に少し疲れて、脳が物事を新しい角度から見るのを拒否しているのかもしれません。もし日々そんな瞬間と立ち会う幸せを味わっているなら、きっとあなたは変わりゆく日常のすべてを楽しむことができるハッピーマインドの持ち主ではないでしょうか。

 

 私は根本的に人が新たな気付きを得て変わっていく、幸せになっていく瞬間に立ち会うのが大好きな人間です。自身も気付きを得ることに貪欲で、それを構造化してメタ認知して一般化することにかなり大きなこだわりを持っています。

 

 たとえば今日は、何かを同時に学んでそこから知的な生産を行うことは、畑でいくつかの作物を育てて収穫し調理場まで運んで料理を作るプロセスと似ていることに気付きました。きちんと正しいやり方で種をまき、水や肥料をやって育て、ゆっくりと時間をかけて収穫まで見守ります。その途中にはきっと嵐の夜もあれば日照りや水害など、幾多の困難が待ち構えていることでしょう。きっと、勉強や学びも一緒。何かを学ぼうと志を立ててきっちりとそのための時間を確保し、思い付きの連続ではなく秩序だったやり方で知識と理解を自分のものとしていきます。その途中には、思うように理解が進まない苦しい時期もたくさんあるはずです。そうして最後までやり切った先に、試験の合格や何かを深く理解したことによる深い喜びという収穫が待っています。そうして収穫した果実をいくつも集めてきて、新たな知的生産の成果物としての料理が完成します。当然ですが、料理を作るとき手元にたくさんの種類の材料が用意されているほうが美味しいものを作れる可能性が高くなります。手元にじゃがいもと人参しかない状態で作るカレーよりも、それらに加えて豚肉・スパイス・にんにく・パプリカなどが手元にあったうえで料理したほうが、きっと美味しいものが出来上がるでしょう。このように、豊かに実る果実の種類が多いほど、ひとの考えや経験が豊かになると信じています。

 

 したがって、私の興味分野は多岐にわたっています。システムズエンジニアリング、デザイン思考、持続可能社会のデザイン、地理空間情報システム、宇宙、国際関係、歴史学、統計分析、テニス、宗教、教育、国際政治経済システムなど、とにかくランダムです。でもそれらすべてに共通しているのは、あらゆる物事をシステムとしてとらえて全体を俯瞰し、分析を加え、介入点を探すといったシステムズアプローチをとっている点です。システムについてはこのブログで詳しく説明していきたいと思います。

 

 少し自分について紹介しておくと、現在は慶應義塾大学システムデザインマネジメント研究科に在籍しながら、オランダにあるデルフト工科大学に交換留学をしています。地理空間情報システム(GIS)を使いながら、地域全体を巻き込んだ防災システムのデザインを研究しています。これまではHLABというキャリア教育の形をデザインするスタートアップ企業(http://h-lab.co/)でサマースクールの企画運営に関わったり、早稲田大学のWISHという新しい国際学生寮https://www.waseda.jp/inst/rlc/wish/)でRAという役職を担っていました。

 

このブログでは、様々なテーマについてなるべくユニークな視点から様々に論じていきます。オランダの文化・慣習、授業の様子、思想や哲学、システムについて、書評などに関して自由にアイデアを広げ、読み終わった後に世の中の見え方が少し変わるようなブログを目指していきます。では、ぜひ楽しんでいってください。よろしくお願いします!